無双

□*向日葵*(甘陸)
1ページ/18ページ

今から二年程前の事。


平和な日々が続き、村々や下町からは人々の笑い声が響きわたる。

さほど大きな戦もなく、平和で幸せな筈の日々は、戦を見せ場として日々訓練を積んでいる武将達には少し退屈すぎて。

この平和な日々を退屈だと思ってしまう内の一人の甘寧は、暇を持て余し草原に寝転がっていた。

さんさんと照り注ぐ太陽の光と、流れるように身を包む微風が心地良く、寝そべっていた甘寧に序々に睡魔が訪れる。

このまま眠ってしまおうか…?そんな事を考えながらウトウトしていると、何処からか複数の男達が大声で喋り、豪快に笑う声が聞こえてきた。
一気に遠退いていく睡魔。

「うるせぇなぁ…」

気怠そうに頭をボリボリと掻き毟り、騒ぎたてている男達の方へ視線を向ける。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ