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□喧嘩
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地震が起きてから早4週間。
マルコの働いてた会社は水も止まって停電して壁に亀裂が入って、地盤沈下までしやがった。
夜、休みなしで働き摘めてたマルコと物凄く下らない事で喧嘩になった。
「なんだテメェ、喧嘩売ってんのか?」
「なんだ!やんのか!?」
負けないぞ、と鼻息を荒くする俺にマルコが眉を寄せる。
「言っとくけどな、俺ァ今疲れてんだ。押されたら倒れるぞ!」
真顔でそう吐き出したマルコが俺のツボに大ヒットした。
なんつうかもう笑いが止まらない。
「ぎゃはははは!!押したら倒れるとかありえねぇ!俺を笑い死にさせる気かよ!」
「ははは、そのまま死んじまえ」
「ひでぇっ!!」
タイミング悪く休みの前に起きた地震で、休みがなくなり1ヶ月近く連続で仕事をする羽目になったマルコの顔色は確かに悪かったけれど、だからってそりゃあないだろうと思う1日だった。