龍虎相搏

□疑問ト初メマシテ
2ページ/6ページ









「あれ、どうしたの?」






閻魔大王はお菓子をボリボリと食べながら、鬼灯達に視線を向けた。






勤務中にお菓子を食べるなァ!!
そして、菓子くずを落とさずに食べなさい!!!」





「へぶっし…い、痛いよ…鬼灯くん…」





鬼灯は閻魔大王を金棒で吹っ飛ばした。
閻魔大王をは慣れているので、あまり痛そうではなかった





「ちっ…
そうです、閻魔大王お一つ伺っても宜しいですか?」





「え、今舌打ちしたよね!?

うん…いいけど、どうしたんだい」





「地獄の炎って、どうやって出してるんですか?
沢山の炎が出るなんて、すごいですよねー」





「あぁーそれね!
意外とみんな知らないんだよねー鬼灯も知らないの?」





「私にだって分からないことだってあります
それを嬉しそうに言うなんて…はぁー」





「ため息やめてよ!!ワシも、悪かったけどさ…」




泣きべそをかいたり、鬼灯に殴られていても
この閻魔大王とは日本の地獄の王。
十王の中で最も大きく描かれている通りの巨漢である。


地獄の最高責任者だが、裁判中以外は全く威厳がない。





閻魔大王が落ち着いたところで、話を再開する。










「地獄の炎は、元は火山で出来ているんだよ
その火山のマグマを炎に変えたり、威力を加減したりしてできているんだー」



※物語上の設定です。
事実ではないので、ご了承ください







「へぇー!!なら、炎に変えたり、加減する人っているの?」





「ああ、いるよ
その子は応竜っていう中国で四霊の1つで、日本や他の国でもよく見る
竜のひとりなんだよ

地獄には、5年に1度のペースで管理しに来てくれるよ
今年が丁度その、5年に1度の年だからもしかしたら会えるかもね!!」




「本当ですか!?
うわぁーすごい人に会えるなんて嬉しいなー」




「ワシも最近会ってないから、楽しみだよ」







シロと閻魔大王は嬉しそうに話しているが、一人だけ違って
考え事をしている鬼灯の姿があった。





「…応竜さんは、雨を降らせたり水関係の方ではなかったのですか?」





「うん、そうだよ
でも、彼ね他の国の竜たちとの交流で炎が操れちゃうんだよ
すごいよねー!」




「なるほど…」




「そういえば、確か…"竜神様"って呼ばれてたみたいだよ
雨を降らせる神様として、現世で有名だったけ」





「……竜神様、」





それから、閻魔庁を後にした鬼灯とシロ。
鬼灯の顔はいつもの無表情で分かりにくいが、何か違っていた。



何がと言わればわからない、そのような感じだった。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ