Cupling
□ソンジェのいたずら
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「よーし、次の曲の準備ができるまで休憩!」
ダンス練習のときの緊迫した空気の中、ユナク兄さんの声が響き渡った。
ユナク兄さんの一言で緊迫した空気が緩み、メンバーがそれぞれ水を飲んだり座りこんだり、休憩し始める。
俺は水を飲みながら、隣で汗を拭くソンモをちらりと見る。
「…どうしたの?」
俺の視線にすぐ気づいたソンモ。
きょとんとした顔で俺を見つめる姿が可愛くて、突然いたずらしたくなった。
「ソンモ、喉乾いたろ?水いる?」
「あ、飲みたいかも。一口ちょうだい?」
言いながら、俺の持ってるペットボトルを受けとるために右手を出す。
俺はその右手を引っ張り、ソンモとの距離をぐっと一気に縮める。不意打ちの出来事に、ソンモは顔を少し赤らめてまわりを気にしている。
まわりは全く気にしていない様子。
皆各々休憩をとっている。
俺はソンモにしか聞こえない大きさの声で、
「口移しでじゃなきゃ、飲ましてあげない」
と言ってみた。