Cupling
□魅惑のエンジェル
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…今日のソンモはなんだかテンションが高い。
秋夕の休み、俺とソンモはアウトレットに来ていた。
「わ、見てグァンス!最近ミルキーでこうゆうの頭に乗せてる子多いよね〜」
そう言いながらひょい、と頭に花冠を乗せるソンモ。
俺より少し背が低いソンモは、上目遣いで俺を見てにこっと笑う。
(はー、下手すりゃその辺の女より可愛い。)
可愛いことをするソンモにドキドキしていることを悟られないように、「男前がなにやってんだか」と言ってやる。
そんな言葉もお構いなしに、「グァンスはこのオレンジのやつ似合うんじゃない?」と言って俺にも被せてこようとする。
「ほら、オレンジ似合う!」
「やめとけよ、俺らおっさんがこんなことしてまわりが気分悪くなるだろ」
そう言いながらも、じゃれるソンモを見てるのが楽しくてつい笑みを浮かべる。
つられてソンモも楽しそうに笑う。
「あ、これ懐かしい」
花冠を元の場所に戻していると今度は別の場所からソンモの声がする。
ソンモは大きなクマのぬいぐるみを抱きしめてソファに座っていた。
(もうなんなんだよ。)
胸がきゅーっと甘く締め付けられる感覚が俺を襲う。