Cupling
□メロン味の飴
1ページ/3ページ
「ユナクにーいさんっ!何食べてるの〜?」
「うわ、重っ!」
撮影の待ち時間。
いつも通り、ユナク兄さんのところにまっさきにくっつきに行くと、兄さんが何か小さな包みをピッと破いて食べてるのが見えた。
「なーんだ、飴かぁ。」
「なんだよ、悪りぃか。じゃーやらね。ほらどっかいけ〜。」
「やだ。ください〜くれなきゃ離れない〜♪」
「あーあつくるしい」とか「どーせあげてもどこもいかねークセに」とか言葉では冷たいことを言ってるけど、声色が優しくて、愛おしさが募る。
「よくわかってる〜さすがユナク兄さん!」と言いながら、ユナク兄さんにくっつきながら飴の包みを破く。
(…あれ?)
「ユナク兄さん〜この前まで舐めてた飴、もう舐めおわっちゃったんですか?」
この前までは色んな味のサイダーの飴だったのに、フルーツの飴になっている。
「え?あー、あるよ。メロン味しかなくなっちゃったからもう舐めてないけど。はい。」
兄さんが袋ごとメロン味しかなくなったサイダーの飴を渡してくる。
よく見ると、サイダーの飴の前に舐めてた飴のメロン味も混ざっている。
「もう!ユナク兄さん!メロン味ばっかなんでこんなに残しちゃうんですか〜かわいそうに。」
「だってイチゴとかピーチの方が美味しいじゃん。」
「子供じゃないんですから〜」
「飴にかわいそうとか言ってるガキに言われたくないんですけど〜〜」
兄さんはふざけた様子で僕のほっぺを人差し指でグリグリしてくる。