創作/番外編

□鳥居にようこそ
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白い靄がかかるどこかを、私は歩く。
私の名前も、思い出も、なにもわからないけど、それでも足は勝手に歩いていく。
暗くなったり明るくなったり、靄の晴れないどこかをずっと歩いていく。

不安や恐怖なんてなかった。
不思議なことに、歩くほどに体が癒されていく。
疲れを感じることはなかった。

ひたすらに靄の中を歩いて、歩いて、歩いて…。









もうどれくらいになるのだろうか?


私は、そこでやっと靄以外を見た。
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