創作/番外編

□狐の案内人
1ページ/2ページ

では、おおまかにこの場所の説明からさせて頂きます。


ここは私の主である上月麝香の土地。
この窓から、草原が見えるでしょう。
この果てのずっと先まで、彼女の土地なのです。

この場所から出るには、なんでも鳥居を潜らなければなりません。
赤い、三メートル程の鳥居です。
麝香の許可無しには、この鳥居を潜ることはできません。
なんでも、この鳥居は別世界に繋がっているらしいですよ。
嘘か真かわかりませんけどね。

さて、今私のいるここは神社で御座います。
上月神社、という小さな神社で、私はおそれ多くも巫女としてお仕えさせていただいております。
何を奉っているのか、ですか?
それは企業秘密というものです。
貴方は何か願いがありますか?
一心に願えば、それは叶うかもしれませんね。
神様の気まぐれで。

さてさて、続きましては向こう側に見えるお寺。こちらも上月の名を持ち、上月寺といいます。
こちらも何を奉っているのかは企業秘密とさせていただきます。
気立ての良い方達が住み込みで働いていらっしゃいます。
ですが、願いは是非上月神社でお願いして下さいね?

そして、二つの間に建つあの建物が、私の主上月麝香の住居で御座います。
彼女は主に二階で生活しています。
三階には、私は入れてもらったことがありません。
二階には、布団や沢山の本が置かれています。掃除くらい自分でしてほしいものです。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ