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□パン
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朝、ある香りが台所からしてきた。焼きたてのパンの香り。優しいその香りにつられて、1人の少女が台所へ向かう。「おはよ、銀ちゃん。これ、手作りアルか?」と、聞く少女。少女の名は神楽だ。銀ちゃんと呼ばれたその人は、神楽を見下すように、かつ、気だるそうに、「おはよーさん。手作りに決まってんだろ。」と言う。つまみ食いすんなよと一声掛ける。
銀ちゃんと呼ばれたその人は、坂田銀時だ。万事屋のオーナーである。
神楽は、坂田銀時の家族、もとい、万事屋の従業員である。しかし、万事屋はこの2人だけではない。ペットも居る。定春だ。定春も銀時の作ったパンを食べようとしている。そんなときーピーンポーンー
神「銀ちゃん。誰か来たアル。」
銀「定春!めっ!食べちゃ駄目だろ!!ったく…んで?どーした?」
神「だから、誰か来たアル。」
銀「?誰だろーなぁ。あ、もしかして、新八じゃね?」
神「だったら何で入って来ないアルか?」
銀「眼鏡だからじゃね?」
神「そっかぁ。眼鏡だからアルかぁ。」
銀「そーそ。だから、もう朝飯くっちまおーぜ。出来たぜ、俺特製焼きたてパン。よし、神楽。準備してこい。」
神「ルージャ!」
眼鏡、新八と呼ばれた少年は、志村新八である。新八も此処の従業員だ。
2人はまた、台所と居間に戻っていった。
神「銀ちゃん!!パン、美味しいアル。これも食べていいアルか!?」
目を輝かせながら銀時に尋ねる。
銀「嗚呼。一緒に全部くっちまおーぜ。」



パンの香り。それは、人を優しく包み込む。














てか、開けろォォォォォォ!!完全に忘れてんじゃねーかァァァァァァァァァァァァァ!鍵閉まってて入れねーんだ、コンチクショー!と、玄関前で、1人ひたすらツッコミをするのだった。うるせー!と、下から聞こえてきて、ガミガミ怒られたのは、少し先のお話。 後書き→
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