拍手置き場

□ハイキュー!!拍手小説
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2014.12.5〜15.1.16




うぅ〜寒い。



私は寒いのが大の苦手。



冬は着込めばいいけど夏は脱いでも暑いから冬の方が好きって人、よくいるけど…


私は断然夏の方が好き。





冬とかさ、雪が積もると雪掻きしなきゃだし自転車通れないし。







「あぁ〜、寒い」





呟いたところでどうにもならない。

天気予報でも雪が降るって言ってたし、降り出さない内に帰ろう。







「お〜い、何で1人で帰ってんの?」





ピタリ、頬に暖かい物が押し当てられる。




「わっ、ちょ…」







びっくりした〜。


振り返ると、同じクラスの及川君。




「忍野ちゃん、いっつも寒そうだよね。寒いの嫌い?」


「まぁね。及川君は?」


「ん〜、俺も苦手かな」


「そうなんだ〜」






及川君っていっつも女子に囲まれてて、雲の上の人って思ってたけど…

そうじゃないのかも。







及川君と喋りながら帰り道を歩く。








どれくらい話したかな?
及川君が曲がり角で止まった。






「あ、俺の家こっちなんだ」


「そっか」





随分と話し込んでたな…

私の家ももうすぐそこだ。







「あ、そうだ。これあげる」








及川君はそう言って何かをこっちに投げた。






「わっ…ホットココア…?」








ほんのり暖かいそれは、さっき私の頬に当てられた物だろうか。






「でも、」




お金…

そう言おうとして及川君の方を見ると、もう歩いてしまっていた。



…。







「及川君、ありがとう!」


大声で及川君の背中に向かって言うと、





ニコッ






及川君はこっちを向いて笑ってくれた。











はらり、

雪が降ってきた。



でも、





「あったかい…」






寒いなんて口に出てこなかった。




変わりに出てきた言葉は、彼から貰ったココアに向けて出てきたのか








…それとも――?
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