仮面ライダー鎧武 長編小説

□紘汰の右腕、左腕??
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 その日はいつも通り、光実もスネイクは話し込んでいた。

 呉島光実は、元々この世界の王、葛葉紘汰と、紘汰とともにこの世界にきた高司舞と同じく、沢芽市に住んでいた人であったが、紘汰と舞が知恵の実を手にいれて、地球から離れたのち、ある事件がおこり、その際に紘汰に救われて、オーバーロード、つまりインベスと呼ばれる怪物に近い体となっていた。
 食べ物もヘルヘイムの果実以外のどを通らない。
 傷も治りが早く、ほぼ不死身の体になっている。
 地球にいることが出来なくなり、紘汰と舞を守るということを胸にこの世界にやってきた。
 
 そして、スネイクは紘汰のよき理解者であり協力者である。
 紘汰と舞の力によって変えられたヘルヘイムの果実により、進化したインベス、ヘルヘイムの民の一人である。
 9の部族のうち、蛇の部族の族長をしている。
 最初は紘汰に悪態ついたりと色々あったが、今ではしっかりと支えていた。

「また罠を考え直しますか?」

 地図とにらめっこをし、光実がそう言うと、スネイクも腕を組み地図を眺めていた。

「確かに…こないだの魔方陣なるものだと、舞さまも気づきませんから。…ほっとくと、王が暴走しますし」

 いつも王こと紘汰が、勝手に行動することに悩んでいた。
 敵襲があれば、勝手に乗り込む。

「そうですね。昔から人の言うことを聞かない人ですからね。…まったく皆心配してても自覚ないですし」

 このとき、子供と遊んでいた紘汰は、大きなくしゃみをした。
 内心、風邪引いたかな?などとありえないことを考えていた。

「しかし、どの罠がいいんでしょうね?落とし穴だとありきたりですし」

「ヘルヘイムの植物に吊られるも、面白くないですからな」

「じゃあ、合わせ技は?落とし穴落ちたと思ったら、そのままヘルヘイムの植物に吊られる、さらにクラックが出てきて、さようならとか…」

「さらに、またクラックを出したものには、ミストの力でヘルヘイムの毒注入で、実も心も清められる、…ゴホン…冗談はさておき、そうですね、罠を増やし、さらに警戒用の植物も増やしましょう」

「僕のちょっと本気ですから…やるなら徹底的がいいかなと」

 スネイクは凍りついていた。

「敵に対しては容赦ないですね」

「当たり前です。僕の目的はあくまで、紘汰さんと舞さんの身の安全、この世界の進入者なんて、けしていいものじゃないでしょ?」

「まあ確かに。友好的なかたは、まず来ませんね」

 ここ最近特にそうだ。
 敵襲が多すぎる。

「とりあえず、罠を仕掛けにいきます。光実殿は?」

「僕も手伝いますよ。ヘルヘイムの植物なら扱えるようになりましたから」

 そう言って、右手を翳すと両目が赤くなりヘルヘイムの植物が動き出す。
 オーバーロードとして、自分を受け入れたら使えるようになってきた。

「スゴいですな…では、よろしくお願いします。一緒に回りますか?」

「そうですね。…スネイクさんほど力使えないので、まだクラックは開くことが出来ませんから。よろしくお願いします」

 知能派の二人だけあって、最近一緒にいることが増えた。
 光実としても、仕事ができて、充実している。
 何より紘汰と舞の手伝いができることが、嬉しいようだ。

 
 
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