仮面ライダー鎧武短・中編&その他集

□風前隼人と葛葉紘汰
1ページ/20ページ

 どこかの町の路地裏に、突如、クラックと呼ばれる、時空をまたぐチャックが開く。
 
 黒いスーツに赤いネクタイ姿の男と、執事の格好をした男が、そこで待ち構えている。
 
 周りには、梟の面をし、黒いローブで全身黒い集団が待機していた。

「きたな、インベスどもめ」

 黒いスーツの男、風前隼人は戦極ドライバーを取り出し、セットする。
 さらには風前家に伝わる、ビワロックシードを取り出すと、変身した。
 
 アーマードライダー影王(シャドーキング)ビワアームズとなる。
 
 武器は琵琶をモチーフにしたものだ。
 ビワディフェンダーは、盾としても弦がワイヤーとなり、敵の動きを封じることができる。
 さらに上部を引き抜くと、琵琶丸という、細長い刀がでてくる。
 撥は投げて攻撃することが可能。

 低級インベス2体を、ビワディフェンダーで攻撃を防ぎながら一人で相手をする。

『ビワスラッシュ』
 
という音とともに、インベス2体を斬った。
 インベス2体は爆発し、消滅する。

 隼人は、坦々とロックシードを閉じ、変身を解除する。
 
 クラックも閉じていた。
 
 梟の面をつけた、梟隊が火炎放射機で出てきたヘルヘイムの植物を焼いていた。
 
 隼人は腕時計で時間を確認する。

「3分か…かかりすぎたな」

「2体でしたし、十分です。…隼人様のおかげで、最近は我々の出番が少なくて助かります」

 風前家の執事、白銀影丸が隼人のとなりで一礼をした。
 隼人はかなりビワロックシードを使いこなしている。
 ここ最近は、特に腕をあげた。

 風前家は、代々秘密裏にインベス討伐を行ってきた。
 
 ヘルヘイム消滅後も、なぜかどこかでクラックが開いている。
 
 風前家は、表舞台にはでないが、要請があればかけつけて、クラックが閉じるまでの間、侵入を防いでいた。

「最近やけに増えてないか?」

 ここ最近、特に要請が多く、よく隼人は出ていた。

「はい。頻度が増えていますね。…早急に調査させます」

 その言葉を聞いて、梟隊が何体かいなくなった。
 探索作業が、彼らの任務だ。
 
 表通りでは、何やら声が聞こえている。

「騒ぎが起こる前に、戻ろう」

「畏まりました」

 ダンテライナーを出して、二人は去っていった。
次へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ