仮面ライダー鎧武短・中編&その他集
□それぞれの物語
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プロローグ 三日月菖蒲の物語
私は三日月菖蒲♪
沢芽市の小学校に通ってる。
一応、小学6年生
上には16歳のお姉ちゃんがいる。
今はビートライダーズのチーム鎧武に所属していて、ストリート
ダンスを披露している。
結構上手いんだ♪
今日は放課後、お姉ちゃんのダンスを見に行くつもりだったのに…
「ねえ、今日は一緒に来てくれる?」
すっごく当たる占い、何て言うものがあるらしい。
そこに友達の歩美ちゃんと二人で行くことになった。
お姉ちゃんのダンス見たかったけど、歩美ちゃんとの友情も大切。
今回は、諦めよう。
かなりの行列
人気本当に、あるんだ。
私はそもそも、占いに興味はない。
だって、運命なんて自分の手で変えられるし、未来が決まっていたら面白くない。
「ねえねえ、なに占ってもらうの」
歩美ちゃんが、そう言ってきた。
特に考えていない。
言った通り興味がないためだ。
「どうしようかな?」
正直困っていた。
しばらく考えていたら、次は私の番だ。
黒いローブに変な蔦のような植物の模様がはいっている仮面を着けた人が座っている。
私が座った瞬間、じっと見つめている。
「君、神って信じてる?」
意味がわからない。
「何を言っているの?」
黒ローブはじっと見つめている。
仮面をかぶっているだけあって、顔が分からない。
「君には特別な任務を与えよう…1ヶ月以内に探し出さなきゃ、この世界が滅亡するの。あと、ちゃんと信じて貰えるように、怖い目あうよ…」
よくわからないうえに、なんだか恐怖をかんじる。
「そもそも、猿どもに未来はない。…さあ、逃げろ」
よくわからないが、このままではダメだ。
私はとにかく逃げ出し、お姉ちゃんがいる、ダンスステージに走っていった。
あそこにいけば、助けてくれるかも。
こんなんなら、はなっからダンス見に行けばよかった。
「歩美ちゃん、ごめん。お姉ちゃんに会いたくて、ダンスステージにいくから」
歩美ちゃんに電話をかけると、歩美ちゃんが笑っている。
「あの占いはよく当たる。気を付けろ猿どもめ」
怖い…
歩美ちゃんの声だが、歩美ちゃんじゃない。
なんなの…
ダンスステージにつくと、お姉ちゃんが私を見つけて駆け寄ってくる。
青い顔をしていたらしい。
「菖蒲大丈夫?」
他のビートライダーズのメンバーも駆けつける。
みんな驚いているようだ。
「なんか、変なこと言われたの。…今話題の占い師に。怖くて…」
号泣してしまった。
お姉ちゃんがそっと抱き締めてくれた。
お姉ちゃん、あたたかい。
「なんて言われたの」
お姉ちゃんが優しく聞いてくれる。
それでも涙は止まらない。
「1ヶ月いないに神様見つけろ…じゃなきゃ、この世界を滅ぼす。信じるために怖い目に会わせるって…そもそも猿どもに未来はない……怖くて」
その一言に、リーダーのような青年が近づいてきた。
チームバロンの衣装だと以前おねえちゃんから聞いたことがある。
「そいつ、どんな奴だ」
「変な植物の仮面被って、黒いローブ羽織ってた」
もう私は、泣きすぎて、ぐじゃぐじゃになっている。
お姉ちゃんはずっと抱きしめたままだ・・・
「見てくる。…何でそんなこというのか確認しないとな」
リーダーのような青年は、そのまま話題の占い師がいる場所に走っていったみたい。
お姉ちゃんがそっと、私の頭を撫でている。
「ザックさん、強いから。任せて大丈夫…それより、今日は帰ろ?」
確かに怖い目にあって、もう訳がわからない。
お姉ちゃんに言われたとおり、家に帰ることにした。
これは悪い夢
だから、すぐに夢からさめる。
心配いらない。
自分にそう言い聞かしていた。