Eine Lieblingsperson
□第4話
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―――――食事が終わり、皆が部屋に戻り始めた時。
マスター「王様ゲームしようよ!」
全「「「……は?」」」
マスターが何の前振りもなく言った。当然、皆ポカンとしている(クレイジーに至っては、聞いていない)。
マルス「どうして王様ゲームなの?」
マスター「私がやりたくなったからに決まってるでしょ?」
というわけで、始まってしまった〈王様ゲーム〉。皆知っていると思うが、数字の書いた棒(割り箸)を引いて、王様だった人が命令できるというゲームだ。
メンバーは、ラディアとマスターとクレイジーとピットとピーチとマルスとロイとネスとトゥーン(棒を持っているのはマスター)。
クレイジーは嫌がっていたのだが、マスターに強制参加させられた。
場所はそのまま大広間で、テーブルなどは片付けてある。
なので、皆で床に座って遊ぶことになった。
(円になっていて、マスターの左にクレイジー。その左にラディア、ロイ、マルス、ピットピーチ、ネス、トゥーンの順で座っている。)
マスター「さ、みんな一斉に引いて!」
ロイ「じゃ、コレで」
ネス「ボクはコレ〜」
皆が棒を持ったところで、「王様だ〜れだ」と掛け声をかけ、一斉に引く。
トゥーン「あ、僕が王様だ!」
ネス「いいなぁっ!」
最初の王様はトゥーン。王様になれて喜んでいる。
そして、少し悩んで……。
トゥーン「じゃあ……。2番の人がレモン丸かじり!」
子供っぽい可愛らしい命令だ。
さて、2番の人とは…?
マルス「僕だね」
マスター「はい、マルス。これ食べてね〜」
持ってくるのが面倒なのか、その場でレモンを創ってマルスに渡す。
マルスは少し躊躇ったが、素直にかぶりつく。
マルス「っ……。酸っぱい…!」
クレイジー「当たり前だろ」
レモンを食べて少し顔を歪めたマルス。それに対してボソッと呟くクレイジー。
それが聞こえたのか、軽くクレイジーを睨むマルス。
マルス「っはぁ…。これで終わり?」
トゥーン「うん!」
マスター「じゃ、次に行こうか!」
「「「王様だ〜れだ!」」」
次の王様は……?
マスター「あ、私だ〜!」
王様になれてルンルン気分のマスター。命令はすぐに思いついたらしく、風船を5つ創る。
マスター「7番の人、コレを割ってね〜」
ピーチ「全く…面白くない命令ね」
そういうと、皆から少し離れた場所へ行き、何処からかクラブを取り出し……。
《パァァン!》
マスター「………え?」
風船を床に置いて、ゴルフをするように打っていく。割り方は指定されていなかったが、コレは予想外だったようで、(クレイジー以外)ピーチを見て呆然としている。
5つ割り終えると、どこかスッキリした様子で元の場所へと戻って来た。
『あんなにスグに割っちゃうんですね…!』
ピーチ「簡単でしょう?」
『いや、音が怖くて…』
恥ずかしいことなのか、俯きながら言う。
その仕草が可愛かったのか、ピーチはラディアに抱きつく。
ピーチ「あぁっ…!可愛いわぁ…!」
『ちょ、ピーチさんっ…!?/////』
ネス「あ、ズルイよ〜!」
ラディアは、こんなスキンシップは慣れていないので、スグに赤面する。
ネスとトゥーンも抱き着きたいのか、ラディアに寄ってくる。
マスター「コラ!ゲームの最中でしょ!」
ピット「それに、ラディアも困ってますよ」
2人がそう言うと、ピーチ達は素直に離れた。
3回目。
王様は………………?
ピット「あっ、僕ですね!」
マルス「何を命令するんだい?」
ピット「そうですね…」
「ん〜………」と数秒悩んでから、可愛らしい笑顔で言う。
ピット「5番が猫のポーズで!」
ネス「5番の人〜!」
ネスが言ってから少しして、ゆっくりと手が上がる。
マルス「なんだ、君か」
ロイ「ラディアじゃなくて悪かったな!」
『どうして私…!?』
ピットに、早く早く!と言われ、顔を赤くしながら猫のポーズをする(どんなポーズなのかは、皆さんにお任せします)。
ネス「あははは!」
ピット「っぷくく…!」
みんな大爆笑(やっぱりクレイジーは笑っていない)。
ロイは顔を真っ赤にして蹲ってしまった。
マスター「そんなに恥ずかしがらなくてもいいじゃん!」
ロイ「うぅぅ……!///」
クレイジー「……女か、お前は」