No title

□彼女と私
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<これは>
<何処かのお伽噺…>
<何て言うものだったかな>


「理恵華!!」
私をそう呼んだあなたはもういない

その頃にいた私は泣いたのだろうか

「ほら、前向かなきゃ。止まっちゃうよ?」

あなたは最後にそう言っていたね


ー私は夢を見た

<理恵華〜自宅のベッド〜>

[あの、あの、]
誰かが私を起こしている?
[あの!]
「ごめんなさいっ!!」
つい謝ってしまった
…誰かが私を起こしていたのは本当らしい

しかし私はこの人の事など知らなかった
「誰?」
私がそう問うと、相手は数秒間を置いてから
[知らない]と答えた
私は不思議がって
「何で?何があったの?どうしてここにいるの?」
と質問攻めをしてしまった

[分かりません]
とだけ言われた。そこで自分が名乗っていないことを思い出し
「あ、私は理恵華だよ。17歳。多分あなたと同じくらいじゃないかな」
そう言うと、相手が口を開いたかと思うと
[私がなんなのか、あなたには分かりますか?]と訊かれた
当然知っている筈もなくてつい
「どゆこと?(@゚▽゚@)」と返してしまった

[私は…私の、記憶が曖昧なのです。何故ここにいたのか、何で自分のことを教えられていないのか、なんで自分でも気づかないか]
相手は、そう言うと紙を私に差し出した
「これは…?あなたは中を見たの?」
[はい、見ましたがなんのことだかさっぱりです]
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