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□愚者と悪魔
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ギィッと鉄の扉が音を上げゆっくりと開く。
「よぉ」
薄笑いを浮かべ、此方をみるコイツは正しく、マフィア幹部時代の相棒、中原中也だった。
「・・・久しぶりだね」
思わず顔がひきつり、いつもの余裕が無くなる。
「見ねぇウチに随分と顔色が変わってるじゃねぇか」
中也が素手で鎖をちぎったと同時に手錠が外れる。髪を鷲掴みにされ、嫌でも目が合う。中也に私がどう映ってるのか分からないが、背筋が凍りついたように目が離せなくなる。
「その余裕気な顔、相変わらず気に食わねぇ」
そういって口を近づけ、私が逃げ出さないようにか、腕を掴む。
「今すぐにそんな態度取れないようにしてやるよ」
持っていたナイフで服を裂かれる。
「やめてよ・・・」
「は?今更何言ってんだよ」
中也とはマフィア時代、恋人同士だった。別れを告げていないから今でも付き合っているとになるのだろうか。
はだけた服の隙間から、胸に噛み付く。
「中也、やだってば・・・!」
「うるせえよ」
胸を口で愛撫しながら私の口に親指を捻じ込む。
「ふぁっ、んぅ・・・やらぁっ・・・!」
二つの快感に身を捩りながらたえる。
「ぁっ、んむぅっ・・・ひぅ! そこはぁっ・・・!」
かと思えば今まで行っていた行為を全てやめ、ズボンを脱がし、私の自身を口に含んだ
「ちゅう、やぁっ・・・!」
じゅるっと卑猥な音をわざとらしく立て、愛撫される。
「あぁっ、吸わないでっ」
ゾクゾクとする感覚に身震いをおこす
「やだぁっ、でるからっやめてっ・・・!」
「あぁあああっ!!」
言うが早いか、中也の口に吐き出される。
「チっ、きったねぇ、手前で飲めよ」
口を塞がれ、今出したばかりのものを衝動的に飲み込む。
「中也、もうっ・・・んっふぐぅっふぅっ・・・んんー!」
にがずっぱい、喉に絡みつく液が無理やりねじ込まれる。
「嫌々言ってる割には充分濡れてるじゃねぇか」
硬くなったそれを、秘部にあてがい、慣らすことなく挿入する。
久しぶりのソレは多少の痛みを伴い、小さな悲鳴を上げた。
「あ"ぁっ、ぁあっ! ひぁあっ!」
無造作に所構わず激しく突き上げられる。快感と屈辱が合わさり涙が零れる。
「もっと善がれよ淫乱野郎」
中也の声に躰が反応する。それを隠すために必死に身をよじる
「はぁっ・・・! 抜いてぇ!」
聞く耳を持たないと言うように肉がぶつかり合う音と水音が響く。
「やらぁっ、やらってばぁっ・・・!
あっ、ひぅっ・・・!んっ、ぁああ! 」
1点を勢いよく突かれ身体が仰け反り、一層大きな声が漏れる。
「・・・やっと見つけた」
中也はニヤリと顔を歪ませ。1点を執拗に狙う。
「んぁああっ! こわれるぅっ・・・!
ちゅうやぁっ!」
「俺の子供っ孕んじまえよっ」
耳元でいつもより低い声で囁かれる、理性はもう、とっくに使い物にならなくなっていた。
「あっ! はぁあっ・・・! もっとぉ!」
よがり狂う私の首元には中也が付けた印で溢れていた。
「出来んじゃねぇかよっ」
快感に身体を任せ、中也の背中に腕を回す。
「ぁあっちゅうやっ! ちゅうやぁっ」
器用に舌を口に這わせ、最後に向かう。
「んむっ…! ちゅうやぁっもうっ」
顔を見ると中也も苦しそうにしていた。
「やべぇっ・・・はぁっイクッっ!!」
「あぁぁあああっ!」
中に熱いものが注がれ、腹に自分の熱がかかった。
……
「また来いよ」
何度も繰り返し犯して、ボロボロになった太宰を軽く抱き寄せる。
この濁った目に、俺の姿はちゃんと写っているのだろうか、俺は、コイツにとって記憶に残る存在なのだろうか。抱きしめ返してくれる手に力はない。
月夜に囚われし愚者は、悪魔と消えぬ罪を負う。