Black, Kind, Memories
□第2章
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別荘に戻ったあたしたちは、玄関フロアにいる円堂監督と鬼道コーチを見つけた。
呼びかけると、2人が振り向いた。
円堂「おお、おかえりお前ら」
鬼道「どこに行ってたんだ、遅かったな…ん?その人は?」
『あたしの姉です!』
あたしがそう言うと、お姉ちゃんが頭を下げた。
リコ「こんにちは、相田リコといいます!いつも妹がお世話になってます」
『鬼道コーチ、あの…』
鬼道コーチに事情を話すと、快く了承してくれた。
鬼道「あぁ、部屋なら余っているから自由に使っていい」
リコ「本当ですか!?ありがとうございます!」
『よかったね、お姉ちゃん!』
ええ、と笑うお姉ちゃんに、サッカー部のメンバーが思い思いの呟きをした。
倉間「バスケ部かー…」
浜野「バスケも楽しいよな!体育でよくやる!」
速水「でも高校のバスケはきっとすごいんでしょうねー…」
リコ「えぇ、すごいわよ!楽しいわ!」
信助「へぇ…僕もバスケやりたいです!」
信助くんがそう言ったことで、あたしはそうだ、と声を上げる。
『じゃあ合宿の特別イベントとして、それぞれの競技で対決するっていうのはどうですか、円堂監督!』
円堂「面白そうだな…」
鬼道「ああ、普段使わない判断力を培いそうだな」
円堂「よし、バスケもやろうぜ!」
『やった!』
車田「Σ決定早!?」
天城「…瑠衣の意見はだいたい通るんだド」
お姉ちゃんとあたしは、浜辺で練習しているバスケ部の先輩たちに報告しに行った。
先輩たちはありがとな、とあたしの頭を撫でてくれた。
黒子先輩も微笑みながら頭を撫でてくれて、とても嬉しかった。
お姉ちゃんは先輩たちに、荷物を移動するように指示した。
あたしはサッカー部の練習がある、と伝えると、お姉ちゃんは了承した。
リコ「頑張ってね、瑠衣!」
『うん!先輩方、失礼します!』
火神「また練習来いよな、瑠衣」
小金井「待ってるぞー!」
『はい!』
笑うと、先輩方が顔を赤くする。
あたし何かしたのかな…。
リコ「みんな…瑠衣は競争率高いわよ?」
鬼道コーチの別荘には体育館もついているので、バスケ部の先輩たちも練習できるだろう。
サッカー部メンバーは今、浜辺でサッカーをしている。
あたしは練習に参加するため、サッカー部のみんなのもとへ向かった。
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