My secret...
□第2章
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起きてすぐ、キルアに抱きしめられた。
キルアは心配していたのだという。
クラピカとゴンも来て、レオリオも目を覚ました。
「イル、何もされてない!?」
「大丈夫だよ。ありがとな」
「本当に大丈夫か?」
「大丈夫だって!次の試験、始まるぜ?」
ゴンやクラピカに心配され、俺は苦笑した。
そんなに弱くないのにな。
前の方でサトツさんが話をしているが、2次試験はこの場所で、正午から行われるらしい。
サトツさんは森の中に消え、残された俺たち受験者の前には、大きな扉が構えている。
その向こうから、ぐるるる…と音がした。
「…何、この音」
「もしかしてイル、びびってんの?」
「は?違うし!」
キルアとそう言い合っていると、ギギギ、と少しずつ扉が開いていく。
扉の向こうには大きくて腹が出ている男、それと対称的な細い女がいた。
女は俺らを見ると、声を張り上げて言った。
「やっと来たね!入ってきなよ!!」
女にそう言われ、俺たちは中に入った。
すると、またぐるるる、というさっきよりももっと大きな音がした。
どっかで聞いたことあるような音なんだよなぁ…
その音を聞いて、女は大きい男に言った。
「どお?おなかは大分すいてきた?」
「聞いての通りもーペコペコだよ」
…あ、思い出した。この音、腹の音だ…
笑みを浮かべる試験官2人に、何故か嫌な予感がした。
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