黒猫の本棚、長い道のり
□足跡15つ目、恋泥棒-本編-
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場所をかえ、一同は川原に来ていた
「余計な嘘つかなきゃよかったわ
なんだか、かえって大変な状況になってる気が…」
『え、嘘だったんですか?』
「ええ、もちろんよ」
バッサリと言い切るお妙
『な、なんだぁ…びっくりした』
「いや、普通に分かると思うんですけど…」
『えっ、そうかなぁ…』
「…」
お妙は橋の上から、下にいる近藤を見つめる
「…あの人、多分強いわ」
『え?』
「決闘を前にあの落ち着きぶりは、何度も死線をくぐり抜けてきた証拠よ」
ガシャコン
「心配いらないヨ」
神楽が傘を構え、真剣な眼差しをする
「銀ちゃんピンチの時は私の傘が火を吹くネ」
「なんなのこの娘は」
「おいッ!!」
一同がそんな会話をしていると、橋の下から近藤が声をかけてくる
「アイツはどーした?!」
「あー、なんか厠行ってくるって言ってました」
そう、肝心の銀時がいないのだ
それから暫く待っていても、一向に銀時は現れない
「銀さん何してるんだろ」
『いくらなんでも、遅すぎるよね』
「まさか、面倒臭くて逃げたんじゃ…」
その場の雰囲気が悪くなってきた時、川原の上に銀時が現れた