黒猫の本棚、長い道のり

□足跡15つ目、恋泥棒-本編-
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「勝っても負けてもお互い遺恨はなさそーだな、ストーカー」

「ああ。純粋に男として勝負しよう、白髪」




「いざ!!」 「尋常に」



「「勝負!!」」




二人が同時に動きだし、木刀を振り下ろす


バキッ


「…あれ?」


ハズだった


「あれェェェェェェ?!ちょっと待って先っちょが…」


近藤の持っていた木刀が持ち手少し先から折れてしまっていて、銀時に制止を求める

が、


ボゴッッ

「ねェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!」

ズザザザザザッ


銀時は近藤の顔面に木刀をぶち当てる


スッキリした顔の銀時とは真逆に、野次馬一同は引きまくりである


「甘ェ。天津甘栗より甘ェ。
敵から獲物借りるなんざよぉ…」


折れた木刀を拾いながら銀時が近藤に近づく


「厠で削っといた。ブン回しただけで折れるぐらいにな」

「貴様ァ、そこまでやるか!」

「こんな事のために誰かが何かを失うのは馬鹿げてるぜ。
全て丸くおさめるにゃ、コイツが一番だろ?」

「コレ、丸い…か?」

ガクッ


「よぉー、どうだいこの鮮やかな手ぐ
ドゴッ ぢゃぶァ?!?!」


気絶した近藤から離れ、新八達の方へドヤ顔で歩いてくる銀時だったが、
新八と神楽が橋の上から飛び蹴りをし、どんどんボコボコにしていく


「あんなことして勝って嬉しいんですか、この卑怯者が!!」
「見損なったヨ!!侍の風上にも置けないネ!!」

「ちょ、姉ちゃん護ってやったのに 痛ッ! そりゃないんじゃ、ないの?!」

ゴッッ

「もう帰る。二度と私の前に現れないで」
「暫く休暇もらいます」




『あんなやり方するから…』

「ふふ、そうね。何だかんだで、銀さんが一番泥かぶっちゃったわね。不器用な人…」

『!お妙さん…』

「大丈夫よ。私はちゃんと分かってるから。
じゃあね、舞ちゃん」

「あ、…はい。また今度」
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