黒猫の本棚、長い道のり

□足跡13つ目、アイドルオタク
1ページ/4ページ



ドカッ



「チッ、命張って爆弾処理してやったってのによォ…」


そう言いながら大江戸警察所とかかれた看板を蹴るのは、
あの日爆弾犯にされた銀時だ

あの後真選組から大江戸警察署に引き渡され、ずっと取り調べをされていたのだ


「三日間も取り調べなんざしやがって
腐れポリ公」

「もういいじゃないですか、テロリストの嫌疑も晴れたことだし」

『そうそう、このままじゃお登勢さんに顔向けできないとこだったよ…』


「あんなババアしるか」


カチャカチャとベルトを外しながら言う銀時から顔を背けながら、舞は問う


『ちょっと銀ちゃん何やってるのぉぉお?!』

「どーもスッキリしねェから、ションベンかけていこうと思って」

「よっしゃ!私ゲロ吐いちゃるよ」


神楽も神楽で、鬱憤がたまっていたらしい…
口に指を入れながら、ウッと小さく唸る


「器の小さいテロすんじゃねぇぇ!!」

『神楽ちゃん、人間の肌には菌がいっぱいいるから指入れちゃだめだよ!!』

「舞さん、そこじゃないでしょ!!」



その様子を遠巻きに見る通行人の目は、とても冷ややかだ


あーもう!!


「アンタらにかまってたら何回捕まってもキリないよ…僕先に帰ります!」

『あ、私もお登勢さんのとこ行かなくちゃ…』

「あ、そうですよね、じゃあコレで。

そっちも、ちゃんと真っすぐ家帰れよバカコンビ!!」


『ゴメン、銀ちゃん神楽ちゃん!私も先に帰ってるね!』


そう言い去っていく二人に、銀時は呟く


「オイオイ…ツッコミいなかったらこの漫画成立しねーぞ」


神楽にゲロを吐かれる3秒前

そして、厄介な脱獄犯につかまる3分前
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ