黒猫の本棚、長い道のり

□足跡15つ目、恋泥棒-本編-
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「良かったじゃねーか、嫁の貰い手があってよォ」



そう言いつつ、パフェに手をのばす銀時

その横では神楽がラーメンを物凄い勢いで食べ、反対側では舞が炒飯と餃子を食べている


「帯刀してたってこたァ幕臣かなんかか?
玉の輿じゃねーか
本性がバレないうちに籍入れとけ、籍!」


ガッ パリンッ


「それ、どーゆー意味?」


すかさずお妙はテーブルの上にあがり、向かえに座る銀時の頭をわし掴みし、そのままパフェと一緒にテーブルに叩きつける


『今のは銀ちゃんが悪い』


「ふぅ…

最初はね、そのうち諦めるだろうと思って…
一緒にいた知り合いの方も丁寧に謝ってくれたし、たいして気にしてなかったんだけど……」


自分の席に戻ったお妙は、困ったように話す


「…気がついたら、バスに乗っても、買い物をしていても、どこに行ってもあの男の姿がある事に気がついて

ああ、異常だって」

『うわ、怖いなぁ…ね、銀ちゃ』
「ハイ、あと30秒」



舞をさえぎり、店員は残り時間を告げる


というのも、神楽は今、
ジャンボラーメンを3分以内に食べきれば食事代無料
という、お財布に優しいような、そうでもないようなものにチャレンジしているのだ


「ハイハイラストスパート、噛まないで飲み込め神楽
頼むぞ金持ってきてねーんだから」


銀時は手をたたきながら神楽を急かす

神楽も神楽で、顔の2、3倍はあるラーメンどんぶりの器を掴み、どんどん飲み込んでいく



「きーてんのアンタら!!」



新八が怒るのも無理はない
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