Harry Potter 長編(二次)

□クリスマスと恋の予感
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毎年恒例のクリスマスパーティは近年マンネリ化が進み参加者は現象傾向にあった。特にこの時期の一年生はホームシックになる子が多く、クリスマスはパパママのもとで過ごすという傾向が強かった。しかし今年はギルデロイ・ロックハートがゲストだということで例年よりも参加者が多くなっている。それだけロックハートファンが多いということだ。
私は他のロックハートファンに負けじと気合いを入れてドレスアップする。今年はライラック色のドレス。身体のラインは目立ちすぎないようにし、露出はスリットをいれるくらいにとどめておいた。アクセサリーもシルバーで統一して…髪型はゆるやかな三つ編みにシルバーの花と星をを散らせたような髪型。大人っぽい感じを出してみた。

「キャサリン!今日は気合いはいってるわね…すごく綺麗よ!」

「あ、ありがとうサム…。」

友達にそう言われるととても恥ずかしい。サムは銀色のシルクのドレスに大きなサファイアのネックレスを付けていた。つやつやのプラチナブロンドはシニョンに結ってありその姿はまるで妖精のよう。

「サムもとっても綺麗だわ…妖精みたい。」

「ありがと!でも一番妖精っぽいのはルーシーよ。ほら見て!」

言われた方を見てみるとそこにはドレスに色とりどりの花を咲かせたルーシーがいた。ルーシーが動くたびにドレスからは芳しい香りが漂ってくる。

「ルーシー!」

「サム!キャサリン!」

少し照れたように笑っているルーシーはまさに花の妖精のようだった。

「こんな可愛いドレス初めて見たわ!とてもよく似合ってる!」

「だよね!あたしもそう思うよ。」

割り込んできたのはヘスティア。大胆に胸を開けたセクシーな衣装での登場だ。真っ赤に燃えるような深紅のドレスからは健康的に焼けた肌がちらちらとこちらを誘うように見えた。うーんこれは男の子達が悩殺されてしまうわけだ。

「ヘスティアはセクシーだね!!」

「そうかな?ベックがくれたものなんだけど…そんなにセクシー?」

ベックとはレイブンクローの男の子である。確かヘスティアに片思いしていたような…?

「ねぇ、ガブリエラも可愛いよ!」

ガブリエラの衣装は………ジャパンで流行っているゴスロリというやつに似ている。ガブリエラの真っ黒な髪にはバレッタが付いていて人形の女の子が本当に生きているような不思議な可愛さがあった。ふりふりしている洋服が本当に似合うなぁと思いながら私はガブリエラに手を振った。ガブリエラの近くにはカメラを持ったごついタイプの男子生徒がたくさんいたが、多分ファンなのだろう。

「がっガブリエラたん萌え〜っ!ガブたん萌え!」

ファンが吠える。それを聞いたガブリエラは「静かになさい!私はあなたたちなんて嫌い!」と言い、怒ったようにその場から立ち去った。

「おいおい……大変だな。」

こういうタイプのファンはいないヘスティアは心底びっくりしたようだ。

「どうしてガブリエラもヘスティアもサムもファンがいるの?私はいないのに…。」

落ち込んでるルーシーは知らないだろう。ルーシーは先生方や年上に人気があるのだ。ファンだってっ中々いるぞ!

「一番いないのは私よ…。」

「何言ってんだよキャサリン!スネイプがいるじゃん!」



ヘスティアにゲロ味の百味ビーンズを無理矢理食べさせた私はクリスマスの料理を取りに大広間の中央へと歩いていく。
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