居場所
□第17夜
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「名無しさんは・・・ま、まだですかね?」
「落ち着け紅明。シンドリアから船が出たのは30分前だ。そうすぐに着く距離ではないことはお前も知っているだろう。」
「明兄そわそわしすぎぃ〜。」
「許してあげてよ紅炎、紅覇。昨日も会えるのが楽しみでなかなか寝つけていなかったんだから。」
「リ、リドワン!なにを・・・///」
「んー?ほんとのことだよ?」
リドワンがそういうと兄王様と紅覇はニヤつきながら私を見る。
まぁたしかに・・・リドワンの言う通りなんですけど・・・。
私は名無しさんを・・・
「(好きと自覚してしまった・・・。)」
会いたい、でも・・・
会ったらどうなってしまうんだろう。
もっと触れたい。
もっと声を聴きたい。
そんな欲望が出てくるに決まっている。
これではいずれ、兄王様と紅覇にバレることも必然・・・。
「クスッ(もうとっくに二人は気付いているよ、紅明。)」
「っ!リ、リドワン・・・。」
心、読まれましたね・・・。