居場所

□第17夜
1ページ/6ページ






「名無しさんは・・・ま、まだですかね?」


「落ち着け紅明。シンドリアから船が出たのは30分前だ。そうすぐに着く距離ではないことはお前も知っているだろう。」


「明兄そわそわしすぎぃ〜。」


「許してあげてよ紅炎、紅覇。昨日も会えるのが楽しみでなかなか寝つけていなかったんだから。」


「リ、リドワン!なにを・・・///」


「んー?ほんとのことだよ?」




リドワンがそういうと兄王様と紅覇はニヤつきながら私を見る。


まぁたしかに・・・リドワンの言う通りなんですけど・・・。


私は名無しさんを・・・




「(好きと自覚してしまった・・・。)」




会いたい、でも・・・


会ったらどうなってしまうんだろう。


もっと触れたい。


もっと声を聴きたい。


そんな欲望が出てくるに決まっている。


これではいずれ、兄王様と紅覇にバレることも必然・・・。




「クスッ(もうとっくに二人は気付いているよ、紅明。)」


「っ!リ、リドワン・・・。」




心、読まれましたね・・・。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ