居場所
□第4夜
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そう問われては私もどうしたらよいのかわからなかった。
泣かせずに会話する方法・・・
『・・・そうです。』
『思いついたか。』
『はい、兄王様はそこで休んでいてください。』
『・・・?』
小さいながらに考えた答え。
それは・・・
『初めまして、練紅明と申します。』
『はぁ・・・紅明。』
『仕方ありません。私にはこうするしか方法が思いつきませんでしたので。』
いたって単純。
そのまま話しかけることだった。
見なくたって、聞くことくらいはできるはず。
私は根気よく話し続けました。
どのくらい時間が経っていたかはわかりません。
でも決して兄王様はその場から立ち去ろうとはしませんでした。
そしてついに・・・
モゾッ・・・
『・・・っ!改めて、初めましてですね。』
『・・・うん。』
『・・・っ!?』
やっと顔を見ることができました。
出てきたことを素直に驚く兄王様。
そしてついに、3人の初対面を迎えることができました。