マギ
□共に・・・
1ページ/6ページ
私は練名無しさん。
煌帝国第二皇子、練紅明の正妻です。
結構歳が離れているのに正妻に迎えてくれた紅明様。
そんな私を妹のように接してくれて、タメ口で話すことを許してくれた煌帝国の皆様。
でも、皆様偉い方なのでもちろん敬語使いですよ?
そんな暖かい家族と共に、今は暮らしています。
現在、夫の紅明様はお仕事で他国に行っている。
そんなときは寂しさを紛らわすために、紅炎様のお仕事のお手伝いをしています。
普通こういうことは侍女や眷属の皆様の仕事なんだけど、寂しいと言えば手伝うことを許されている。
ですので、今日は資料の整理&必要な資料探しの仕事です。
「えーと、これはここ・・・。」
なかなか大変。
なんてったって数が多いから。
「あ、必要な資料見つけた・・・。」
頑張って手を伸ばしてみる、けど・・・。
「と、届かない・・・!」
背が小さい・・・わけではない。
資料室の本棚の高さが尋常じゃない。
ジャンプなどして取ろうと試みるが・・・
・・・届かない。
「うう・・・。」
踏み台・・・どこだっけ?
本棚の前でキョロキョロしていると後ろから誰かの手が見えた。
そして、目的の本を取って私に差出した。