居場所
□第2夜
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「名無しさん姉が来てもう17年なんだね〜。」
「そうだな。」
「これからもよろしくお願いしますね?名無しさん。」
「うん、もちろん!」
名無しさんの煌帝国滞在17年目を祝う夕餉が催された。
名無しさんといると、会話が尽きません。
「紅炎、もうこういうことしなくてもいいんだよ?」
「何故だ。」
「私ももう子供じゃないし・・・それにもう寂しくなんてないしね!」
このような催しを主催したのは兄王様。
煌帝国に来たばかりで毎日泣いていた名無しさんに、少しでも笑顔になってもらおうと考え、実行したのが始まり。
それ以降、何か祝い事や記念日があればこの4人で夕餉を摂るようになった。
「断る。」
「え、即答?」
そういうとは思いました。
実際、私たち兄弟はこの夕餉を楽しみにしている。
「それよりも。」
「あ、話変えた。紅炎てば・・・。」
「お前は誰と婚儀を執り行うつもりだ。」
「ちょっと!?( ̄Д ̄;)」
「ゲホッ!ゴホゴホ・・・!」
「あー明兄きたなーい。」
兄王様はいつも名無しさんに対して唐突すぎます。
それにちゃんと受け応えする名無しさんも名無しさんですが・・・。