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□紅茶
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うるさい教室の隅っこのほうで私は紅茶を飲みながら勉強。
国語の先生こわいんだよねー。
教科書を見ながら手探りで水筒についてるコップを探す。
んー!やっぱり、おいし!
私はママの紅茶が大好きだ。
誰が入れたものより、ママのものが。
きっと、幼なじみの景吾様も好きなんだろうけど。
今やもう、雲の上の人。
私なんぞが関われる類の人間でなくなってしまった。
話すこともなければ、目が合うなんてとんでもない。
お互い、存在を認識している程度。
幼なじみだったのはきっと、1年生までのことだ。
さみしさは、ある。
かといって、近づける訳が無い。
無理なんだ、あんな人がたくさん集まっているところに私が行くなんて。
人間恐怖症とかじゃなく、行ったって話せない、触れない。
もう、別次元の人なんだ。
って、勉強だよ!
小テストってわかってんのになんでみんなは勉強しないのやら。