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□大嫌いなアイツ
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この空。街。ビル。店。少しは昔よりは変わったけど俺達の関係は変わることはなかった。どうやら俺が笑うとアイツは怒るらしい。ほら...またこんな日々が何年も続くんだ。
『臨也ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』
アイツは毎回俺を見るとキレる。胸糞悪い。臭いなどと言って何かしら投げてくる。
「げっ、静ちゃん。今日は機嫌悪いの?ww」
『うぜぇ...うぜぇうぜぇうぜぇ!!!!』
アイツはガードレールを持ち上げた、何なんだあの馬鹿力は、あんなの当たったら人たまりもない。そう思い俺はぴょんっと避ける。
『待ちやがれぇぇぇぇぇ!!!!』
待つわけがない。こんな日々がこの先も続くのか...?そんなことを心の底で思っていたのは言えるはずもなく、ナイフをアイツに突きつけ。
「死んでよ?」
あぁ...分かってる。こんなナイフで死ぬわけないって...。だから大嫌いなんだ。でも人間は好きだ。コイツだけは...静ちゃんだけは大っ...嫌いだ...。