彼女の愛で方

□Lesson11
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「おっ、来たな!」


「こんにちは皆さん!」


「ちはっす!」


青学部員達はホテルを出た後水着に着替え浜辺で待っていた六角部員達と合流しパラソルとシートを準備し荷物をそこに置いた。


「ん?名無しがいねぇみてぇだけどどうしたんだ」


「ああ、名無しなら竜崎さんと小坂さんと一緒に着替えに行ってるよ」


「竜崎さんと小坂さんって誰なんだい不二」


「竜崎さんは竜崎先生のお孫さんで小坂さんはその友達だよ」


「へえ、そうなんだ」


「お待たせしましたリョーマ様ぁ!」


「とっ…朋ちゃん待ってよ〜!」


「プククッ…ご指名みたいたぜ越前」


「煩いっすよ桃先輩」


朋香と桜乃は越前の前に立ち桜乃の手を離した朋香はクルリと回ってみせにっこりと微笑んだ。


「どうですかリョーマ様!私と桜乃の水着姿は」


「どうって言われてもどうでもいいんだけど」


「あ〜ん!リョーマ様冷たい!でもそこが格好良いです〜」


「あっそ。それはどうも」


越前に素っ気なくされながらもそれでもめげない小坂に部員達は苦笑していたが名無しが居ない事にいち早く気付いた不二は首を傾げながら小坂と桜乃を見据えた。


「二人共名無しと一緒じゃなかったの?」


「名っ…名無し先輩なら着替えるのに戸惑ってて私達に先に行っててって言ってくれたのでまだ更衣室に居ると思います」


「そうなんだ」


『ごごっ…ごめんなさい皆さん!お待たせしました』


慌てて自分達の元に駆け寄ってくる名無しに青学部員達と六角部員達は目を見開きながら見つめたまま固まってしまい小坂はキャーキャーと騒ぎながら名無しに駆け寄った。


「名無し先輩って大胆〜!そのビキニすっごく似合ってますよ」


『あ…ありがとう朋香ちゃん』


「そ…それにその髪型もとても可愛いです」


『さ…桜乃ちゃんまで…でもありがとう』


「スタイル良くて羨ましいです先輩!」


『そそ…そうかな?』


「「名無し!」」


『なっ…なに?周ちゃんと虎次郎ちゃん』


不二と佐伯は珍しく眉間に皺を寄せながら名無しの元に駆け寄り更に表情を険しくさせた。


「なんでそんな水着着てるの名無し!僕はそれを買ったなんて聞いてなかったよ?」


『でっ…でも由美ちゃんが周ちゃんには内緒だって言うから…』


「姉さんが?」


『…うん』


「駄目じゃないか名無し。名無しはただでさえ可愛いのにそんに露出が激しい水着着たら変な人に誘拐されたり声掛けられたりしたらどうするつもりなんだい」 


『そんなに変かな…』


「いや、可愛いよ。可愛いけどそれとこれとは別問題なんだよ名無し」


「…あとで姉さんにはきちんと話しを聞かせて貰わなきゃね」


「名無し、お前めっちゃくちゃいい体してんな!」


『ええ?!』


花柄のビキニを身に付け髪の毛を高く横にアップにした普段とは雰囲気が違う名無しを両校の部員達は頬を赤く染めながら見惚れてしまい注目されていると気付いた名無しは恥ずかしそうに俯き不二の後ろに隠れてしまった。






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