星の中の君

□ーCold Nightー2
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僕らはもうすぐデビューを控えている



あと半年後には夢が叶う



ごろ〜んとベッドに寝そべると溜まった疲労が体からでていくようで気持ちいい






「……」




無言の圧力と共に目力が飛んできた


その無言の中には
”勝手に人の部屋に入ってベッドに寝そべるな”
と言う心の声が響いていた








「今日のダンスパートなかなかだったよ!」








声をかけてもいつも通り知らんぷり






チョン テグンはそういう男だ







そして一番の親友だ







テグンは何を考えているのか分からないけど一緒にいるとたまに笑ったりふざけてくることもある…






だからもっと彼を知りたいと思ってしまう…






「…」





テグンも無言で自分の横に寝そべった




どあっぷに映る切れ長の視線にぶつかり恥ずかしくなって目を閉じると





!!!!






「ん…」



急に暖かく柔らかな感触が唇に触れた…




て、て、テグナ!?








一瞬だったけど時の止まったような時間が心臓を高鳴らせる








「テグナ…どうしたの?」








冷静に聞いてみるけど
心臓がバクバクと大音響だ






僕のことからかってるの?





冗談なの?






「欲求不満?」





少し笑いながらできるだけ冷静に言うけど…







心臓の音はさらに大きくなるばかりだ…








そりゃこんな男々してる宿舎にいたら恋愛をする暇もないしたまには誰かにキスくらいしたいって思う事もあるけど…








それでも…




僕に…?








「理由なんてないよ…」






か細い声が突き刺さる…




理由が無いのに人にキスをするのか?



テグンは逃げるように部屋から出て行ってしまった






扉が閉まる音が聞こえると急に寂しさが込み上げてきた




「テグナ……」

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