星の中の君

□ーCold Night10
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ードンッー




背中への痛みで意識を戻した…





痛ッ…











-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-




宿舎に戻ると涙が溢れた

電気もつけずにリビングに座り込む



ーガチャンー



ドアの強く閉まる音に心臓が跳ね上がる






そういえば…鍵かけてなかった…






足音にビクビクしながら様子を伺っているとそれが誰なのか気がついた





僕の知った香水の匂い…





「テグナ…」





声をかけると




信じられないくらいの強い力で手首を握られ壁に押し付けられたんだっけ…










朦朧とする意識の中で気づくと自分の上にテグナがいる…









鋭い刺すような視線が目の前に映って痛々しい…









「怖い…テグナ…」










自分はこんな風にされるのをずっと待って居たのかもしれないのに…





今はただただ恐怖心だけが込み上げてくる…





「ッ…」







また一つまた一つキスを落とされて
受け入れてしまう…









嫌だ!







嫌だ!







嫌だ!






からかってるの?






遊んでるの?





涙が零れて頬に道筋を作る…








「好きでもないのにこんなコトしないでよッ!!!」








振り絞って出した声に顔が離れる






「レナにもこんなコトされた?」






「…え?」





まだハッキリとしない思考回路を
巡る言葉…











「ムカつく…」










レナと練習室に居たの見たんだ…






でも何でテグナが怒るの…



勝手にキスされて怒りたいのはこっちの方なのに…





「ごめん…そんな顔しないでよ」





眉間にシワを寄せて睨む様な視線を送ってくる














「チャハギョン…誰も奪われるな」










耳元に掠れた小さな声が響く…











「んッ…







予想外の行動に体が驚く




唇が耳や首筋から肩を流れるように這っていく…








変な感覚に理性が少しずつ壊れる…










誰にも奪われないよ…










ただテグナだけのモノになりたいから…

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