☆Ace of Diamond☆
□☆Sweet Love☆
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4月…
青道高校入学式…
『無事に入学式も終わったし、あとはHRだけだね』
「そうだね〜。ねぇ、咲莱は部活入んの?」
『ん〜…何にも考えてないや…』
咲莱は苦笑いをしながら美海を見た。
美海とは、入学式前に仲良くなったクラスメイト。
「そっか。うち、サッカー部のマネやろうと思ってんだよね♪」
『マジ?』
「うん。中学の時もやってたし…同中だった先輩がマネでいるから、また一緒にやりたいなって」
美海はニコッと笑った。
『知ってる人がいるならいいね♪』
咲莱もつられて笑うと、担任が入って来た。
HRが終わると、美海はさっそく部活見学に行くと言って教室を出ていった。
『部活か…』
《やりたいけど…絶対に思い出しちゃうからな…》
咲莱はぼーっとしながら歩いていると…
ドンっ…!!!
『きゃっ…!?』
「おわっ!?」
誰かとぶつかってしまい、咲莱は尻餅をついた。
「わり〜わり〜…大丈夫か?」
『ごめんなさい…ぼーっとしちゃってて…いっ!!』
咲莱は立とうとすると足に痛みが走り、立てずにいた。
「どっか痛めた?」
男子生徒はしゃがみこんだ。
『大丈夫です。ちょっと足に痛みがありますけど…』
「どれ…」
男子生徒は咲莱の足を触った。
『!?』
「捻ったかもな…保健室行くぞ」
男子生徒はそう言うと、咲莱を横抱きにし立ち上がった。
『ぁ…あの…///』
「足、痛いんだろ?だったら黙って俺の言うこと聞きなさい」
男子生徒は二カッと笑った。
『…はぃ…///』
「うん。いい子。」
男子生徒はそのまま保健室に向かった。
《めっちゃ恥ずかしいんだけど…///》
『ぁ…あの…』
「何?」
『重くないですか?』
「うん。重い」
『ぉ…降ろしてください!!///』
「嘘だって(笑)重いっていうか…逆に軽すぎ」
『からかわないで下さい…』
「ゴメンごめん」
そうこうしているうちに保健室に着き、咲莱は足を診てもらった。
「軽い捻挫かな?湿布貼るけどいい?」
『お願いします。』
「御幸くん、部活は大丈夫?」
保健医が男子生徒を見た。
「まだ大丈夫です。念のため、《遅くなる》って連絡はしたんで」
「そう。ならいいけど…はい!終わったわよ。」
『ありがとうございます』
咲莱は頭を下げた。
「校門まで送るよ」
男子生徒は咲莱のカバンを持って立ち上がった。