東方幽燈園
□眠りの代償
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「燈さん。 いきなりだけど、やるべき事が出来たわ」
あれから少しすると西行寺さんが部屋に入ってきた。
「やるべき事……ですか?」
「とは言っても燈さんが動けるようになったらでいいのだけど。 今はここでゆっくりと体を休めて」
「それは……ありがとうございます」
落ち着いてきた今だから気になる事が多々ある。
まず第一としてはだな……
「西行寺さん。 僕はどれくらい気を失っていたんですか?」
「えーっと……どれくらいかしら、妖夢」
「今日で……1ヶ月くらいですかね」
「1ヶ月!?」
予想外の答えに思わず大声が出る。
「そ、そんなに長い間寝てたんですか!?」
「そうよ〜 あと少し起きなかったら遺棄も考えていたもの」
……危ない所だ。
もう少しで終わっていた。
「あと、僕の事は雪弥で呼んでくれませんか? もし宜しければ、此方も幽々子さんと呼んでもよろしいですか?」
「いきなりね。 私はむしろ歓迎よ♪ だって呼ばれ慣れていないし、呼びにくいもの」
「ははっ……同じくです」
……さて、これは予想外だ。
……すごぶる眠い。
「すいません……とても眠くなってきてしまって……」
「まだ疲れが取れてないんですよ。 もう少しお休みになってはどうですか?」
「ごめん……そうさせてもらうよ……」
幽々子さんと妖夢が部屋を出たのを確認してから枕に倒れ込む。
なんだか知らないけど、久し振りにゆっくり寝れる気がするや……