七つの大罪

□手をつなごう
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「ねぇキング。歩かない?」

隣にいるキングはふゆふよと浮いているから

「そ、そうだよね!ごめんねディアンヌ。」


違うの。
ボクだけ歩いてるのが嫌だ
とかじゃないの。


街中でみた恋人たちが羨ましかったの。


みんなみんな


手を繋いでる…。

チラリ、とキングの手を見る。

「ディアンヌ、どうかした?」

盗み見たつもりがバレて

恥ずかしくなった。

「なっ、なんでもないのっ。」

ふぃと目線を外す。


ちょん…

手の甲にキングの手がぶつかる。

ドキドキする。
右半身が敏感になっているみたいに
ピリピリしてくる。


顔が火照って
いつもの癖がでる。

ふにふに

キング側の髪の毛を掴む。


…あ。これじゃあ繋げない。


「ね、ねぇディアンヌ。」

ゆっくりボクの左に回ってきたキング。

スッと左手が、暖かくなる。


「いっい…嫌じゃない?」

真っ赤なキング。

それを見てボクの顔もあつくなる。


胸の奥がきゅうっとなる。



念願の


キングの体温。


「ふふっ。嫌じゃないよ!///」


END
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