Novel

□それでもいい
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午後の授業まで少し時間があったので食堂で昼飯を済ませようと並んでると、いつも相談に乗ってくれてる2人に会った。


当たり前のように遅刻した事を突っ込まれて自然と伊月の事を話していた。


「てかまだ居るのかよその男。お前もお人好しだよなー」

「由岐くんかわいそう…だけどそこが由岐くんのいいところだよね!優しい!」


いきなりダメ出ししてくるのは男の中の男って感じのワイルド系男子、安田千景。伊月との事を猛反対してる一人で、とにかく自分の意見をズバズバ言う。


そして俺を哀れんでさりげなくフォローしてくれるのはいつも笑顔でふんわりした印象のモテ男、富山碧人。


二人とも大学で出会った友達だ。


「そんな事言ったってしょうがないだろ…別れたくないんだから」

「別れたっていいじゃねぇか!お前モテるんだし、男がいいんならほら碧人とかどうだ?こいつ結構尽くすし、観賞用にも持ってこいだぜ?」

「お、おお俺?!」

「あのなぁ;言い方があるだろ。まったく千景は汚ないんだから」

「由岐ちゃんよ、俺はお前の為を思ってだなぁ!」

「わかってるわかってる。みんなから言われてるから」

「ふんっ気に入らねぇ」

「余程好きなんだね、伊月くんの事。そんなに由岐くんに一途に想われてるなんて伊月くんは幸せだよきっと」

「…お前らって本当天使と悪魔って感じのコンビだよな」

「てめぇ!今悪魔って言う時俺の方見たな?!心配してやってるのに!」

「あはは、ありがとう。二人とも」


こうして話して聞いてくれるだけで大分気が楽になる。そりゃ浮気現場を見たりしたら最悪な気分だけど、その分伊月ともこうして笑い合える時があるから耐えられてるんだと思う。


それにもう少ししたら伊月も落ち着くんじゃないかな…?
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