Novel

□それでもいい
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ランチタイムの食堂はとにかく混んでる。そんな中半分だけ手を着けた和食Aセットの前で頬杖をついてウトウトしてる俺。


もう帰って寝ようか…


「寝るならそこどかんかい!席譲れっての!」

「!…何だ、双葉か」


半分寝ている所にそんなセリフが飛んで来たもんだから驚いて顔をあげるとうどんが乗ったトレイを持った青髪の男がいた。


瀬川双葉って言ってたまに会って話す仲の男だ。飲み会にはかなりの確率で参加してるらしい。


「何だとは何だ。あーあ、飯まで残しちゃって〜。って寝てんじゃねぇ」

「うーん、悪いけど一人にしてくれないか?寝不足で頭痛いんだ」

「はぁ?体調悪いなら帰れよ。てか顔色悪いぞ」

「帰りたいんだけど、まだ降ってるだろ?雨、嫌いなんだよ」

「何ワガママ言ってんだコラ。由岐んち近いんだからいいじゃねぇか」

「そう言えば今日の飲み会来るの?駅前の居酒屋でやるみたいだけど」

「もち!今回は可愛い子多いらしいぞ♪だから由岐も体調は整えといた方がいいぜー」

「女の子か…」


何か興味ないなぁ。今伊月と付き合ってるからかな、前程女の子に反応しなくなったって言うか…俺は男が好きな訳じゃないけど、あまり女の子がいいとは思わなくなった。


「ん?ああそっか、由岐は今男と付き合ってんだっけ?あれからどーなの?うまくいってんの?」

「相変わらずだよ」

「へー、由岐も変人だよな。浮気グセある奴といつまでも続けてるなんて。俺ならそっこー切るけど」

「俺もそれが出来たらどれだけ楽か何回も考えたっての」

「逆に浮気する奴が好きなんじゃねぇの?お前」

「そうかもね。やっぱり帰るって寝るわ」

「おう、飲み会も無理すんなー」


最後に残った白米をかきこんで、トレイを持って席を立つ。


最近授業をサボり過ぎてたから帰るのは気が引けたけど、何だか今日はやけに疲れる。場合によっては飲み会も行かないのがいいか…
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