Novel

□ヤキモチ
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「うわっちょーかっけぇ!見て見て夏樹!イケメン王子みっけた!」


高校の入学式で俺はどストライクの王子を見つけてしまった。
物静かそうな見た目にスラッとした高身長。壇上に上がって何か喋ってるからきっと頭もいいんだろう!
何あのイケメン!
ほら、周りもうっとりしてる奴らいるし!


同意を求めるように幼馴染の夏樹に言うけど、興味ないのか反応は薄かった。


「そぉかぁ?全然俺のが良い男だろ」

「はぁぁ、ほんと俺と夏樹ってタイプ合わねーよなぁ…お、王子の名前直人って言うみたいだな♪」

「それよりも未央、帰り何か食ってこーぜ。腹減った」

「あー、マジ王子!何年生かな?声掛けたら迷惑かなぁ?」

「何年生って、新入生代表って言ってたじゃねぇか;なぁ未央、じいちゃんに小遣いもらったから奢ってや…」

「同じ1年?!よっしゃー!それなら話し掛けやすいな!夏樹!協力してくれよな♪」

「………」


夏樹はうんざりした顔でそれ以上は何も言わなかった。


新入生代表とかマジで頭良いんだな!
クラスとか近かったらいいのになぁ♪
あー、高校生活楽しくなりそうだぜ♪
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