Novel
□ヤキモチ
1ページ/21ページ
「うわっちょーかっけぇ!見て見て夏樹!イケメン王子みっけた!」
高校の入学式で俺はどストライクの王子を見つけてしまった。
物静かそうな見た目にスラッとした高身長。壇上に上がって何か喋ってるからきっと頭もいいんだろう!
何あのイケメン!
ほら、周りもうっとりしてる奴らいるし!
同意を求めるように幼馴染の夏樹に言うけど、興味ないのか反応は薄かった。
「そぉかぁ?全然俺のが良い男だろ」
「はぁぁ、ほんと俺と夏樹ってタイプ合わねーよなぁ…お、王子の名前直人って言うみたいだな♪」
「それよりも未央、帰り何か食ってこーぜ。腹減った」
「あー、マジ王子!何年生かな?声掛けたら迷惑かなぁ?」
「何年生って、新入生代表って言ってたじゃねぇか;なぁ未央、じいちゃんに小遣いもらったから奢ってや…」
「同じ1年?!よっしゃー!それなら話し掛けやすいな!夏樹!協力してくれよな♪」
「………」
夏樹はうんざりした顔でそれ以上は何も言わなかった。
新入生代表とかマジで頭良いんだな!
クラスとか近かったらいいのになぁ♪
あー、高校生活楽しくなりそうだぜ♪