short story
□moon night
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「お疲れ様!」
とコーヒーを渡してくれたのは同じ仕事先の友達のカナ
「ありがと。カナもお疲れ」
「ねえ、てかさあんたどうしたの?」
「なにが?」
コーヒーのフタをあけ口をつける
「なにがって...最近元気ないからさ。休憩のときも、どっか1人でいっちゃうしずっとぼーっとしてるからさ。彼氏となんかあった?」
「え、ああ...うん。まー大したことじゃないんだけどね」
カナにトランクスのことを話した
「えー、大したことだよ。連絡もあんまりないんでしょ?他に女できたんじゃない?」
そのカナの言葉にぐさっと胸の奥が痛くなった
心のどこかで心配していたことをカナに突かれたからだ
「でもトランクスそういう人じゃないよ」
「そりゃそう思いたくないのもわかるけどさ、トランクス君かっこいいしなにがあるか分からないよ?」
「それはそうだけど....」
黙り込む私に、ぽんっと肩を押すカナ
大丈夫、考えすぎるのもだめよ
と励ます
それでも不安は募るばかり。