短編1

□変わんないこと。
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頑張ってる莉乃ちゃんを見る度辛くなる。

そんなに背伸びしなくていいのに...
そんなに頑張らなくていいのに...
そんなに大人にならなくていいのに...
そんなに...貼り付けた笑顔作んなくていいのに...

自分が48Gを引っ張らなきゃいけないってゆう重圧に押し潰されそうな莉乃ちゃん。
もっともっと北原のこと頼ればいいのに...
指原は変なとこ頑固だから。
恋人にまで何でも隠そうとする。
要領の悪い性格。もっと素直になってよ。

辛いこと。悲しいこと。溜めないでよ。話してよ。

「あっ、北原っ、久しぶりだね」

"笑顔"という名のお面をつけて無理にやってこなくていいのに。北原の前だけでも素の莉乃ちゃんでいていいのに。北原たち恋人でしょ?ねえ違う?いつから北原にまで隠すようになったの?

ぎゅっ
今にも壊れそうな莉乃ちゃんを優しく抱きしめた。
「ふぇっ。北原?なしたの?」

「莉乃ちゃん、うちら恋人だよね?」

「ん、うん。」

「なのになんで頼ってくれないの?」

「っ...なにを?指原、元気だよ?笑」
莉乃ちゃんのばか。わかんないふりしやがって。

「...っばか!!!莉乃ちゃんのばか。
北原の前だけでも素の莉乃ちゃんでいんだよ?そんな作った顔しないで?大人ぶらないで昔みたいに甘えてきていんだよ?悲しいこと辛いことあるならちっちゃなことでも北原に話して?迷惑だなんて思わないから。北原はどんな莉乃ちゃんでも受け止めるし、大好きだから。」

北原が今まで思ってたことを全部ゆうと莉乃ちゃんは
「...うぇっ、指原がぁ、甘えてもいいの...?りっちゃに...ぅ、何でも話していいの?」

わんわん子供のように泣いた。
「ばか。当たり前でしょ、そんなの。莉乃ちゃんは莉乃ちゃん。ありのままでいいの。」

「りちゃぁ...指原っ、辛くて...HKTでは甘えてらんないし...AKB引っ張らなきゃいけないし...もう、やだよぉ」

それで気付いたら甘えるって行為を忘れて、
あれやんなきゃこれやんなきゃって
色々大変だったって。

りっちゃんのことも放ったらかしにして
りっちゃんの彼女失格だって。
こんな時まで莉乃ちゃんは人思いで...

1度言い出したら止まんない莉乃ちゃんに
昔の面影を見つけて...

ああ、やっぱ莉乃ちゃんだって。
安心してこっちまで泣けてきて

「大丈夫だよ?北原は莉乃ちゃんが今どんな状況でどんなに重圧を抱えているかわかってるし、莉乃ちゃんのポジションは莉乃ちゃんにしかできないことだから。だから今は莉乃ちゃんは莉乃ちゃんのことだけ考えればいんだよ?わかった?今度は北原が莉乃ちゃんを近くで支える番なの。
...まあ頭の片隅には北原のこともいれといてくれてもいんだけどね?なんて笑」

わらいを交えて言ったら莉乃ちゃんもつられて笑ってくれて、

ああ。そーいえば久々に素の笑顔見たなって。
ここまでなんのになんにもしてあげられなかった自分を責めそうになったけど...

それを遮るように莉乃ちゃんは
「りっちゃんはいるだけで指原の支えだよ?
たまに来るメールとかで元気だしてるよ?
指原が今までギリギリの状態で頑張ってこれたのは全部ぜーんぶりっちゃんのおかげ。ありがとね、そしてこれからもこんな指原を支えて?」

その言葉に今度はこっちが号泣して
「...ぅ、もちろんっ。好きだよりのちゃん」

「指原も...里英ちゃん大好き」

どこからともなく甘いキスを交わした。

北原が莉乃ちゃんを守ります。支えます。
これはずっとずーっと変わんないこと。

end

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