短編1

□今日だけ逆
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莉乃side

キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴った。お昼を食べて眠い眠い午後。
次の時間は指原が大好きだけど大嫌いな数学だ。

なんで大好きで大嫌いかというとね…
ガラガラッ
「はい、こんにちは〜授業始めるよ〜」
数学は…恋人の北原先生の担当科目だから。
だから、指原は数学大嫌いだけど、北原先生に会えるから大好きなんだ。

「xは解の公式だから…
北原里英先生が指原の横を通った。

…あれ?
なんもないの…?
いつもなら見てくれたり触ってきたりするのに…
指原素通りされた?え?なんで?
え、怒ってる?一気に不安になった。

不安のまま今日は長く感じた授業が終わったとき

「はいじゃあ今日はここまで…指原さん数学教室来てもらえる」

「あっ…、え、はい、」
北原先生にちょっと怖目で呼び出された。

「失礼します…」

…ドンッ
「きゃっ、北原…せんせ?」
不安がりながらも数学教室に入った瞬間、北原先生に壁に押さえつけられた。

「里英ちゃんでしょ、莉乃ちゃん」
なんで…怒ってる?

「里英ちゃん…怒ってる…?」

「気づいた…?」

「気づいたよ、りっちゃんいつも数学の時間は目合わせてきたり触ってきたりするのに、今日何も無かったし、こっち一回も見てくれなくて…指原、なんかしたならいって?…嫌いになっちゃった…?うぅ」

不安が積もりすぎて気づいたら泣いてた。
「莉乃ちゃん…ごめんなかすつもりはなかったの」
気づいたらいつもの優しいりっちゃんに戻ってて頭をなでられて抱きしめられた。

そしてりっちゃんは指原の首元に顔を埋めてこう言った。
「北原、嫉妬したの…」

「しっ、と、?」

「うん、莉乃ちゃんがさ昼休み仲良さそうに男の子と話しててさ、やっぱり私なんかじゃなくて、って考えなくてもいいことばっか考えちゃって、そしたら数学の時間莉乃ちゃんに普通に接すれなくて…ごめんね」

「…ねえそんなこと?」

「え?莉乃ちゃん?…んっ、」
指原から初めてキスをした。びっくりしてるりっちゃん。

「指原がこうやってキスしたいって思うのはりっちゃんだけ。わかる?ちょっとの無視で泣いちゃうほどりっちゃんが好きなの大好きなの。だからひとりで勝手に不安にならないで?指原には里英ちゃんしかいないからね」

「ねえ…莉乃ちゃんが珍しくかっこいい…だいすき」

「珍しくって、おーーい笑」
そうやって笑ってごまかしてるけど指原は気づいてる。

今りっちゃんがどんだけ嬉しくて泣きそうか
だってね顔が真っ赤だもん

素直じゃないなりっちゃん。
でも今日の指原は素直だよ。
「りっちゃんがすき…」

「んっ、、、//」
今日は性格が逆だね?

end

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