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□出会い
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〜 悟空side 〜



悟空「……ん」


目が覚めたら悟空は寝台で寝ていた。
いつもなら祖父が「おお、起きたか悟空」と声を掛けてくるのだが、今日はソレがない。


悟空「そっか…じいちゃん、死んじまったんだよな……」


昨日の事を思い出し気分が落ち込む悟空。
だがある事が気になり身体を起こして周りを見渡す。


悟空「あれ?家はぶっ壊れたハズだよな…なんで元に戻ってんだ?」


ルナ『ボクが直しておいたんだよ』


声がした方へ目を向けると、入口の所に昨日の子供がいた。
そういえば一緒に住む事になったんだったと思い出した。


悟空「ひぇ〜!コレおめぇが一晩で建てたんか!?」


ルナ『正確には今日の明け方だけどね。結構時間かかったよ〜!(ホントは一瞬だったけど……)』


そんなルナの心の声まで聞こえない悟空はこの短時間で家を直した事に驚いた。


悟空「全部元に戻ってんぞ!おめぇスゲーな!」


悟空が興奮していると、外からなんだかいい匂いがしてきた。


ルナ『ご飯出来たけど食べる?お腹すいたでしょ?もうお昼だし』


ぐぎゅるるるるぅ〜…


ルナの言葉に返事をするように悟空の腹が大きな音で鳴った。


ルナ『アハハッ!お腹が返事した〜!』


悟空「えへへへ〜!」


その後外でルナの取ってきたイノシシの丸焼きを二人で並んで食べた。


悟空「おめぇホントスゲーな。こんなデケェイノシシ捕まえてくるなんてよ〜。ルナってつえーんだな!」


ルナ『悟空だって鍛えればこれぐらいのイノシシ簡単に捕まえられるよ?』


悟空「ホントか!?」


ルナ『うん!なんならボクと後で修行する?』


悟空「する!オラもっと強くなりてぇ!!」


ルナの言葉に悟空は目を輝かせた。
そんな悟空にルナはなんだか微笑ましい気持ちになり、柔らかい笑顔を向けた。


ルナ『なれるよ!悟空なら絶対!』


悟空「!!」


ドクン…


ルナの笑顔に悟空は心臓が大きく脈打つのを感じた。
それと同時に顔に熱が集まる。


悟空(な、なんだ…?//// 顔があちぃ…////)


ルナ『悟空?どうしたの?』


突然黙り顔を赤くしている悟空にルナが悟空の顔を覗き込む。


悟空「へ、ヘヘッ…//// おめぇ笑うとカワイイな////オラ、ルナの笑った顔好きだぞ////」


ルナ『ふぇッ!?////』


思った事を素直に口にする悟空。
突然の褒め言葉にルナの顔も赤くなる。


ルナ『あ…ありがとう//// 嬉しいよ…////』


ルナの照れた顔を見て悟空の心臓の鼓動は更に早くなる。


悟空(さっきから心臓がウルセェ!!//// なんなんだコレ!!////)


胸が少し痛い様な息苦しい様な、今まで感じた事のない不思議な感覚。
だが何故か嫌な感じではないから余計に悟空は戸惑う。


ルナ『さ、さぁ!//// ご飯食べ終わったし、後片付けして修行しよ!////』


まだ若干顔の赤いルナが立ち上がり、イノシシの骨や焚き火を片付け始める。


悟空「お、おう!」


ルナの声にハッとなった悟空も頭を振って片付けを手伝う。
まだ心臓は五月蝿い。


思い返せばこの頃から自分はルナがそういう意味で好きだったんだろうな…と、後に悟空は思うのだが……ソレはまだずっと先の話である。





to be continue.
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