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□来客
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ーー 数年後


悟空「でやぁーーー!!」


ルナ『たぁあーーー!!』


今日も今日とて修行する悟空とルナ。
二人の声がパオズ山に響き渡る。


悟空「ずぇやッ!」


悟空の肘打ちを避け、そのままの勢いで前のめりになる悟空の腕を掴んで捻り上げ、地面に押し付ける。


ルナ『またボクの勝ちだね♪』


ニコッと笑い悟空から離れるルナ。


悟空「イチチッ…クソ〜、また負けちまった!」


悟空は捻り上げられた腕を摩り悔しそうに呟く。


ルナ『コレでボクの1095勝目だね♪』


そう言ってルナは木に縦線を追加する。
悟空とルナの名前が書かれたソレには、ルナの名前の所だけ縦線と横線が沢山あった。


悟空「ルナはやっぱしつえーななぁ。オラだって結構強くなったハズなのにまだ1回も勝ててねーや」


ルナ『へっへ〜ん♪』


悟空とルナが共に暮らし始めてから早くも数年が経った。
最早日課になった二人の組手だが、悟空はまだ一度もルナに勝った事がない。


ルナ『でも悟空ホント強くなったよ!普通の人間じゃここまで強くないもん!』


地球に来た時パッドを見て知ってはいたが、この惑星の人間の戦闘力は他の惑星の人間と比べてもかなり低い方だ。
前に社会勉強と称して都に行ってみた事がある(上空から眺めただけ)が、科学力はそれなりにあるものの、やはり辺境の惑星なだけに他の惑星と比べるとあまり発展しておらず、戦闘力はほぼ皆無に等しい。
だが悟空の戦闘力は人間の平均的な戦闘力をかなり上回っている。


ルナ(やっぱり悟空は父上が言ってた民族の出身なんだろうな……)


見てきた時、案の定他の人間には尻尾がなかった。
人間と異なる姿形をしている生き物はいたが、人間の姿で尻尾が生えているのは悟空だけだ。


ルナ(ま、だからどうってわけでもないけどね)
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