夢小説(N長編)
□2回目のキス
1ページ/5ページ
コンサートが終わっても、言葉では言い表わせない感情で胸がいっぱいだった。
私がいることに気付いた人も段々と増えてきていたけれど、スタッフの方の配慮で早めに裏通路へと案内してもらう。
「すみません。出入り口が静かになるまではこちらでお待ち頂いた方がいいとの判断で……」
空いている控え室のような小部屋の戸を開き、申し訳なさそうに言うスタッフさん。
「いえ、こちらこそすみません……。ありがとうございます」
それだけ言葉を交わすと控え室の扉は静かに閉められ、一人きりになった。
遠くでガヤガヤとした人の移動する気配を感じる。
一人きりになり、余計に強く想う。
カズくんに会いたい……。