夢小説(N長編)

□嫉妬
2ページ/4ページ

1日の仕事が無事終わり、移動車の中でスマホをチェックすると、カズくんからのメッセージが届いていた。

『今日はこれで終わり?食事どう?』

食事といっても、二人のときはどちらかの部屋でデリバリーしたり、簡単なものを私が作ったりするのがほとんど。
マンション内の移動なので、他の住人さえ気をつければ噂が立つこともないからだ。
同じマンションに引っ越して来た時期も違っているし面識もなかった頃なので、記者に家を知られていても二人を恋仲だと繋げることはしないだろう。
そんな風に二人ともが危機感を持ってはいなかった。


『いいよ。この前有機野菜をいっぱいいただいたとこだから!家で待ってる』

カズくん好みの献立を考えながら帰路についた。
明確な答えはお互いに出していないままだけど……一番近くにいる。
このまま、この関係がずっと続けばいいのにと思ってしまう。
なんだかんだ、カズくんが与えてくれる空間にハマってしまっているのは私の方。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ