夢小説(N長編A)
□変化
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頬を赤らめた優芽にポカポカ叩かれながら玄関へ向かい、靴を履く。
「もう、いつまで笑ってるのー」
もう。なんてこっちの台詞。
俺を見上げながら口を尖らせる顔なんて、可愛すぎ。
昨日と今日。
たった一日だけど、ちゃんと言葉を交わしただけで優芽の態度がこんなに変わるなんて。
煮え切らない関係に我慢の限界だったのは、俺だけじゃなかったのね。
あーもう、これからの全てが楽しみすぎる。
こんな気持ちを知らずに今までどうして生きて来られたんだろう。
「終わったら連絡するから。優芽も事務所の用事済んだら電話して」
「うん……」
また不安そうな顔をしている優芽を抱き寄せてキス。
陳腐な表現だけど、新婚さんみたい。
電話もハグもキスも、もう我慢しなくていいんだなと思うと、止まらなくなりそう。
「ライブ、頑張ってね」
優芽に見送られて、上機嫌で家を出た。