夢小説(N長編)

□シュークリーム
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今日も相変わらずカズくんと映画の撮影。
ロケはもうほとんど撮り終わり、警察署のセットでのお芝居が続いている。
ハードスケジュールの中、ケータリングでの食事や出演者からの差し入れが楽しみになっている。

けど……

「え?優芽それだけ?」

私の昼食を覗き込んでカズくんが言う。

「うん、来週写真集の撮影があるから、少し絞ろうかなーと思って」
「そんな必要ないでしょ。充分軽かったですよ」

ふふ、と笑うカズくん。
午前中撮影したシーンのことを言ってる……!怪我をした私がカズくんに背負われるシーン。役に入っているときは気にならないけれど、改めて言われると恥ずかしい……。

「もぅ、やめてよ……」

カズくんから視線を逸らすと、珍しい人が視界に入ってきた。

「あ!大野さん!」

「なにしてんの?」
私の視線を追ったカズくんも声をあげる。


「隣のスタジオでCMの撮影だよ〜。ニノが映画撮ってるトコだって聞いたから、ホラ、差し入れ」

そう言って大野さんが私とカズくんに手渡したのは、たくさんのシュークリーム。スタッフや出演者全員に行き渡るようにと買ってきてくれたシュークリームは、どっしり重い。

「どーもすいませんね」
「ありがとうございます!」

カズくんと大野さんの後ろについて、休憩に使っている大部屋へ運んでいく。
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