夢小説(N長編)

□キスシーン
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俺は朝からビミョーな気分で。
多分態度にも出てる。
それはもちろん。優芽のせい。

今ね、少しずつ少しずつ優芽との距離を縮めようと、細々とした活動してるでしょ。
その甲斐あって、カズくん呼びも、敬語ナシの会話も、携帯番号も、ちょっとしたスキンシップだって手に入れた。

結構いい感じじゃないかな。
俺としては。まだまだこんなところで満足なんてしないけどね。
これまで通り少しずつ、優芽の内側に入っていく予定なわけ。


なのに今日の撮影は、天気待ちで延期されていた映画の見せ場。つまり優芽演じる南とのキスシーンね。


優芽とキスシーンを演じられるのはもちろん役得だ。ましてや他の男にされるよりよっぽどいい。

けどさ。
珍しく本気になってる相手だからこそ、こんな形でのキスは不本意だし、
初めては役柄の宗太郎と南としてじゃなく、二宮和也と望月優芽としてしたかったよね。



さらに不機嫌の理由を挙げるなら。
当の優芽は俺の気持ちなど知る由もなく、視線の先で事もあろうに相葉さんと電話なんかしてるから。
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