夢小説(N長編)
□invitation
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翌日18時。家で小説を読んでいると、携帯が着信を知らせる。
登録されていない番号だけど、多分櫻井さんだろう。
「もしもし、望月です」
「どうもお疲れさまでーす、櫻井です。ごめんなさいね、相葉から携帯番号ゲットしちゃいました。」
丁寧に番号の入手経路まで教えてくれた。
「あの、インビテーションカード、ありがとうございました」
「うけるでしょあれ。我らのお客様だから作ろうって、相葉が張り切っちゃって」
結果、その辺にあった台本を破く羽目に……と二人で笑い合う。
「で、20時くらいには彼らも仕事片付きそうなんで。どちらにお迎えに行けばよろしいでしょうか、お嬢様」
謎解きが上手などこかの執事のような口調で櫻井さんは言う。
「てか家どことか聞いて大丈夫?」という気遣いの言葉も添えて。
「あはは、別に大丈夫ですよ。葉山台駅の近くのマンションで……」
「え……あ、えーとごめんなさい、葉山台の……?」
「パークサイド葉山台っていうマンションなんですけど、住所が……」
「……あ、OKOK、そこからなら一時間かからないから、19時に地下駐車場まで迎えに行くね。白のカイエンなんで、よろしくどうぞ〜」
櫻井さんはそそくさと通話を終えた。
さて、約束の時間まであと一時間。身支度をはじめよう。