夢小説(N長編A)
□変化
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「まぁ、昨日のことについてでしょうね」
すごいよね、この情報社会。
コンサートで一曲歌っただけで、その場に共演女優が居ただけで、
翌日のトップニュースだもん。
ま、それだけ優芽も俺も仕事が成功してるっていうことにもなるんだけど。
横目で盗み見る優芽の表情は明るくない。
せっかくの2人きりの時間。
なんの心配もせず笑えるように。
その為ならなんだってしてみせる。
「優芽、そろそろ行ってくる」
優芽の頭にポンと手を乗せて言う。
あれ。うつむく優芽に微妙な違和感。
え、もしかして。
「優芽ちゃん……?」
「なに……?」
顔を上げた優芽を見て確信に変わる。
「そんな残念そうな顔しないの。行きたくなくなる。」
はっとして視線を逸らした優芽を抱き締めたくて仕方ない。
けど、そんなことしてたらもう本気で遅刻だ。